2022.08.16
VISSLA X THOMAS CAMPBELL ZINE & INTERVIEW
もしトーマス・キャンベルを知っているならば、彼は全てのプロジェクトにおいて一切の妥協をしない事をご存知でしょう。 トーマスは彼の最新のヴィスラコレクションに併せて、オリジナルアートワーク、陶芸、DIYからアートへの道のり、コレクションのインスピレーションなどについてのインタビューを掲載した折り畳みの小冊子、ZINを制作しました。 さらに、このコレクションを購入すると、このZINが無料でついてきます。 ※在庫限りあり
スクロールしてトーマス・キャンベルのインタビューをご覧下さい。
スクロールしてトーマス・キャンベルのインタビューをご覧下さい。
Cam: いつ頃、陶芸を始めたのですか?
Thomas: 高校生の時です。高校に通う4年間を通して陶芸のクラスを取り、大好きでした。 その後、短大へ通ったのですがそこでは陶芸のクラスを取ることは考えませんでした。 多分、10年くらい前だったと思いますが、私の妻が陶芸をやり出して少しずつ妻の作品を手伝うようになりました。最初は妻の作品に落書きをしたのがきっかけです。 そして、おそらく7年前だったと思いますが、展覧会の会場で本にサインをしていたら、ある男性が声をかけられたんです。彼の名はビル・ハンキーと言い、突然、フラトン・カレッジのキャンパス内ギャラリーで研究員として展覧会をやってみないか?と言い出したのです。
Cam:きっかけは奥さんの作品への落書きで、再び陶芸に目覚めたと言う事ですね。では、陶芸を通して得た興味とはなんでしょうか?
Thomas:おそらく、アーティストしての道を歩んで来た中で、様々な媒体を扱うことを通して失敗を恐れない事や、それを教訓として前に進む事を学んできたと思います。 今回、陶芸をやり始めてみたら、これを探究するだけでもとても楽しいし、粘土をいじっていたらすぐにこのリズムを発見したのです。これでかなりの大きさの彫刻も短期間で作れるのです。
それから、失敗をすればするほど、作品がより良い方向に仕上がっていきます。失敗をすると改良や修正をし、作品にその分余計に命か吹き込まれていくような気がするのです。今までのアーティストとしての活動の積み重ねが、陶芸を自由に楽しめる環境を作っているような気がします。作品が思ったより良くなかったとしてもあまり気になりません。それか、解体して組み直すなんていう事も可能ですし、自分が思っていたものよりも良いものに仕上がったりする事もあります。とにかく楽しいのです。
Cam:話していた、自由な発想や、失敗と教訓や作り直す事ですが、この自由さというものは陶芸とサーフィン、サーフボードのシェーピングで共通点はありますか?
Thomas: サーフボードは違う問題があります。失敗したら一巻の終わりです。
Cam:やり直しは無理でしょうね。
Thomas: でも実際はそうではないと思います。熟練者はミスをしてもそれを何事も無かったように修正し、そもそもミスがあった事を気付かれるなんて事もないと思います。どの分野の熟練者は似たような要素を兼ね備えていると思います。絵を描いて歳を取っていくと良くわかります。失敗をしてもその場で簡単に修正をできるし、立ち止まることなどありません。サーフィンと陶芸の関係、今の所はよく分かりません。そこはちょっと難しいです。
とは言え、全ては“今”であるという事です。実は、こんな事を考えていたのです。サーフィンをしている時にはサーフィンの事を何も考えていないのです。ただ、ひたすら波に乗ってテイクオフし、波に身を任せます。準備などはしません。何も出来なかったとしてもがっかりしたりしません。そう、ある意味、同じなんじゃないかと思います。 今、目の前で起こっていることに向き合いそれに合わせて動くということでは、かなり似ているのではないかと思います。
Cam:陶芸のスタイルに話を戻しますが、ピーター・ヴォーコスの影響を受けたり、陶芸に対して彼と同様のスピリットを持っていると思いますか?
Thomas: 面白い事にフラトンでビルと一緒にやり始めた頃、彼は大きな粘土の塊を私に渡してきて、それを小さくカットしていたのです。私も彼に塊を渡しましたが彼はさらに大きなものを持って来ました。それをカットして様々な生き物を創作していました。ところがある日、ビルに「これはとてもヴォーコスらしいな」と言われ、私はヴォーコスがなんであるか全く知らなかったので、「ヴォーコスって何?」と聞き返したのです。それは考え方なのか? 何も見当が付きませんでした。そしたら、「ボーコスが誰か知らないのか? それは素晴らしい」と言われた。
ヴォーコスは私の知らない、陶芸界で最も著名な人の一人でした。私は陶芸の歴史の知識をほとんど持っていません。ビルはオフィスに行き、一冊の本を持ってきてヴォーコスの作品を見せてくれました。そこにあったものはとてもクールに感じ取れました。自分の作品と似ているところはありましたが、そもそも知らなかったので、別に気になりませんでした。作品は見てみましたが、既に私は自分の道を進んでいたので参考にすることはありませんでした。ただ、ピーター・ヴォーコスは素晴らしい陶芸家です。
Cam: 今回、ヴィスラのコレクションでは、どのような事に興味を持ちましたか?
Thomas: 私は、映画や写真、縫い物、音楽、絵画、彫刻などの様々な媒体で活動をしているアーティストなので、異なる分野で作品を手掛けていますが、その中でも陶芸はユニークな分野だと感じています。最近では陶芸は流行しており、全く異なる手段での表現の可能性や、人々が陶芸を芸術して捉えて行くことができるのではないかと興奮しています。 また、これはサーフィンの世界でもユニークな存在であると思いましたので、今回のコレクションに取り入れようと思ったのも理由のひとつです。
コレクションのデザインに関しては、デュオトーンのイメージや水玉模様など、ある意味で80年代のデザインに注目しました。あまり多くの色を多用せずに、明るいグラフィックに仕上げています。まさに80年代を思い起こさせますが、それよりも文化的には進化してもっと便利な方法で制作しているかもしれません。それが悪いとかではなく、この生々しいデザイン好きです。 何かクールな要素を加えて作ろうとした時、80年代のあの時代にインスパイアされました。
Thomas: 高校生の時です。高校に通う4年間を通して陶芸のクラスを取り、大好きでした。 その後、短大へ通ったのですがそこでは陶芸のクラスを取ることは考えませんでした。 多分、10年くらい前だったと思いますが、私の妻が陶芸をやり出して少しずつ妻の作品を手伝うようになりました。最初は妻の作品に落書きをしたのがきっかけです。 そして、おそらく7年前だったと思いますが、展覧会の会場で本にサインをしていたら、ある男性が声をかけられたんです。彼の名はビル・ハンキーと言い、突然、フラトン・カレッジのキャンパス内ギャラリーで研究員として展覧会をやってみないか?と言い出したのです。
Cam:きっかけは奥さんの作品への落書きで、再び陶芸に目覚めたと言う事ですね。では、陶芸を通して得た興味とはなんでしょうか?
Thomas:おそらく、アーティストしての道を歩んで来た中で、様々な媒体を扱うことを通して失敗を恐れない事や、それを教訓として前に進む事を学んできたと思います。 今回、陶芸をやり始めてみたら、これを探究するだけでもとても楽しいし、粘土をいじっていたらすぐにこのリズムを発見したのです。これでかなりの大きさの彫刻も短期間で作れるのです。
それから、失敗をすればするほど、作品がより良い方向に仕上がっていきます。失敗をすると改良や修正をし、作品にその分余計に命か吹き込まれていくような気がするのです。今までのアーティストとしての活動の積み重ねが、陶芸を自由に楽しめる環境を作っているような気がします。作品が思ったより良くなかったとしてもあまり気になりません。それか、解体して組み直すなんていう事も可能ですし、自分が思っていたものよりも良いものに仕上がったりする事もあります。とにかく楽しいのです。
Cam:話していた、自由な発想や、失敗と教訓や作り直す事ですが、この自由さというものは陶芸とサーフィン、サーフボードのシェーピングで共通点はありますか?
Thomas: サーフボードは違う問題があります。失敗したら一巻の終わりです。
Cam:やり直しは無理でしょうね。
Thomas: でも実際はそうではないと思います。熟練者はミスをしてもそれを何事も無かったように修正し、そもそもミスがあった事を気付かれるなんて事もないと思います。どの分野の熟練者は似たような要素を兼ね備えていると思います。絵を描いて歳を取っていくと良くわかります。失敗をしてもその場で簡単に修正をできるし、立ち止まることなどありません。サーフィンと陶芸の関係、今の所はよく分かりません。そこはちょっと難しいです。
とは言え、全ては“今”であるという事です。実は、こんな事を考えていたのです。サーフィンをしている時にはサーフィンの事を何も考えていないのです。ただ、ひたすら波に乗ってテイクオフし、波に身を任せます。準備などはしません。何も出来なかったとしてもがっかりしたりしません。そう、ある意味、同じなんじゃないかと思います。 今、目の前で起こっていることに向き合いそれに合わせて動くということでは、かなり似ているのではないかと思います。
Cam:陶芸のスタイルに話を戻しますが、ピーター・ヴォーコスの影響を受けたり、陶芸に対して彼と同様のスピリットを持っていると思いますか?
Thomas: 面白い事にフラトンでビルと一緒にやり始めた頃、彼は大きな粘土の塊を私に渡してきて、それを小さくカットしていたのです。私も彼に塊を渡しましたが彼はさらに大きなものを持って来ました。それをカットして様々な生き物を創作していました。ところがある日、ビルに「これはとてもヴォーコスらしいな」と言われ、私はヴォーコスがなんであるか全く知らなかったので、「ヴォーコスって何?」と聞き返したのです。それは考え方なのか? 何も見当が付きませんでした。そしたら、「ボーコスが誰か知らないのか? それは素晴らしい」と言われた。
ヴォーコスは私の知らない、陶芸界で最も著名な人の一人でした。私は陶芸の歴史の知識をほとんど持っていません。ビルはオフィスに行き、一冊の本を持ってきてヴォーコスの作品を見せてくれました。そこにあったものはとてもクールに感じ取れました。自分の作品と似ているところはありましたが、そもそも知らなかったので、別に気になりませんでした。作品は見てみましたが、既に私は自分の道を進んでいたので参考にすることはありませんでした。ただ、ピーター・ヴォーコスは素晴らしい陶芸家です。
Cam: 今回、ヴィスラのコレクションでは、どのような事に興味を持ちましたか?
Thomas: 私は、映画や写真、縫い物、音楽、絵画、彫刻などの様々な媒体で活動をしているアーティストなので、異なる分野で作品を手掛けていますが、その中でも陶芸はユニークな分野だと感じています。最近では陶芸は流行しており、全く異なる手段での表現の可能性や、人々が陶芸を芸術して捉えて行くことができるのではないかと興奮しています。 また、これはサーフィンの世界でもユニークな存在であると思いましたので、今回のコレクションに取り入れようと思ったのも理由のひとつです。
コレクションのデザインに関しては、デュオトーンのイメージや水玉模様など、ある意味で80年代のデザインに注目しました。あまり多くの色を多用せずに、明るいグラフィックに仕上げています。まさに80年代を思い起こさせますが、それよりも文化的には進化してもっと便利な方法で制作しているかもしれません。それが悪いとかではなく、この生々しいデザイン好きです。 何かクールな要素を加えて作ろうとした時、80年代のあの時代にインスパイアされました。