SOUND BISCUITS | THOMAS CAMPBELL


最新の「Sound Biscuits」プレイリストでは、Thomas Campbellのお気に入りの曲を中心に、様々なサウンドを紹介しています。トーマス・キャンベルの最新プレイリストをお楽しみください。


Q.やあ、トーマス、最近はどう?

とても忙しいね。でも文句も言えないよ。ユタでの個展の準備とか、そこでの作品をJuxtapoz用に編集する作業とか、まあ、色んなことをやっているんだ。

Q.この「Sound Biscuits」や「Shape Shiftings & Other Collected Linted Matters」のように、曖昧でありながらも説明的な名前をつけるのが得意だよね?

うーん、どうだろう。私はただ言葉で遊ぶのが好きで、自分を笑わせるのが好きで、それがすべてなのかもしれないな。でも、結局のところ、言葉は面白いし、思考の次元や広がりを与えることができるし、同時に面白いものでもあるよね。だから、いつもそこを意識して追い求めているよ。

Q.ソルトレイクシティのユタ現代美術館で大規模な展覧会を終えたばかりだね。その様子はどうだった?

ソルトレイクシティのUMOCAでの展示は、これまでのどの展示よりもうまくいったよ。関わってくれた人たちが本当にクールで、私が作りたいものをそのまま作ることができたんだ。LAやニューヨーク、サンフランシスコ、シカゴなどとは違って、ソルトレイクシティのような目立たないマーケットでショーをすることで、人々がいつもより興奮してくれていることが伝わってくることがよくあるんだ。「これを体験できて本当にうれしい」という感じで、全体的にクールでポジティブな雰囲気だったよ。本当に良いイベントだったね。私がこれまで取り組んできたことの中でも、良い結果を生み出せた1つだと思うよ。

Q.まだYiWoのことをあまり知らない人のために、この映画について教えてくれる?

ええと、そうだね... これはサーフフィルムです。そして、私の他の作品とは少し違っていて、もう少し詩的です... 通常のサーフフィルムのジャンルとは少し違うかな。私の他の作品『Seedling』『Sprout』『Present』は、ブルース・ブラウンやマックギリブレイ・フリーマンといった伝統的なサーフムービー的な構成になっていると思うんだけど、この作品はもう少し抽象的で、僕がサーフィンを見るのが好きな人たち、例えばライアン・バーチ、アル・ノスト、ジャレッド・メル、クレイグ・アンダーソン、カリーナ・ロズンコ・ジョエル・テューダー、ニック・メランソン、デイブ・ラストビッチ、ブライス・ヤング、ローレン・ヒル、トレヴァー・ゴードン、オジー・ライトが登場しているんだ。

Q.この映画のために作っているオリジナル音楽をいくつか紹介してくれたけど、そのプロセスはどのようなものだったの?

最初はサウンドトラックのための音楽を作っていたんだけどね、実は僕はかなり下手くそなミュージシャンでさ、ギターやベース、歌、シンセサイザーもそれなりに一応はできるんだけど...。バイオリンやビオラも弾けるけど、本当に下手くそで。私は何年も音楽制作をしてきて、何を聴きたいかはわかるんだけど、音を作り出したり奏でたりするのは個人的にはあまり得意じゃないんだ。でも幸いなことに、そういうことが得意な友人が何人かいたので、協力してもらって映画のために音楽を作り始めたよ。しかもはじめは映画用にスタートしたけど、もしかしたらバンドになるかもしれないんだ。今、良い出来になりそうな曲があるんだけど、今月末に友人のモンテ・ヴァリエとサンフランシスコのRuminatorスタジオでレコーディングする予定なんだ。レコーディングを続けるのは本当に楽しいよ。僕の家にもちょっとしたレコーディングセットがあるから、そこで録音することもできる。
映画の中では、あるパートの音楽として1曲、僕が演奏して、友人のモンティがメインで演奏している箇所がある。この曲は僕とモンティ、それからトミー(・ゲレロ)がドラムを叩いているんだけど、実はトミーはドラム初心者で叩き方を知らないんだけど、それが僕らのバンドには逆にぴったりだったんだ。とにかく音楽は楽しいよ!映画の中では、フルで歌えるのは1曲だけだけど映画全体の要所部分に流れる曲もすべて自分たちで作った音楽だよ。

Q.最近のサーフィンで特に注目しているボードやモノがあれば教えてくれる?

私はサーフボードの開発に多くの時間と労力を注ぎ、特に54歳という高齢になった今、より良いサーフィンができるようなサーフボードを探してるよ。私の車にはお気に入りのボードが5本あるんだけど注目といったらそれらかな。10フィートのジョシュ・ホールのグライダー「ル・スリビア」は、彼と17年間一緒にシェイプを重ねて生み出した板だよ。次はタナー・プレイリーの9'7ログ。これは「ダッシュ」と呼ばれるもので、トラディショナルなピボタルアプローチでとてもいいサーフィンができるんだ。タナーは素晴らしいサーファーでありシェイパーだ。これは10年前にバーチが作ってくれたボードにインスパイアされたもので、彼がトラビスのところで実際に作ったものなんだけど、このボードはとても素晴らしい出来だったよ。それから、7フィート10のボンザー。長いボンザーは、ラス・ショートのようなモデルで、長いレールラインがフィンクラスターとうまく作用してバランスをとっているような気がして、とてもいい感じ。胸の高さの波からトリプルオーバーヘッドまで、どんな波でも乗れるし、オールラウンドに使える。最後の1本は、まだ乗っていないボードがあるんだけど、これはVisslaの
ミーティングで作ったもので、ニック・メランソンとデリック・ディズニーと一緒に作った「Diz」というボードだ。6'7くらいだと思う。まだ乗っていないけど、とてもクールな感じで間違いないはず。

Q.先日、STYLE MATTERSシリーズのコンテストがスタートしたね。審査員の一人として、各サーフィンのスタイルはどのように評価するの?

私がこのコンテストに求めるものの1つは、ボードデザインを活かしながら素晴らしいサーフィンをしているか、ということです。レールをフルに使って波のパワーを活かし、際立たせるとかね。やっぱり、クレイグ・アンダーソンとかそういう人を見ていると、「すごいな」って思うよ。アレックス・ノストのサーフィンを初めて見たのは、彼が13歳か14歳くらいのときで、マリブに行ったときだった。特に覚えているのは、自分が座っていた場所で、彼が腰くらいの波に乗るのを見て、「おっ、あれは誰だ!」ってなってさ。それは他とはまるで違うエネルギーで、まったくユニークなダンススタイルに感じたね。

Q.今回のプレイリストはボリューム満点ですが、内容はどんな感じですか?

最初はあまり長いものにするつもりはなくて、12曲とか14曲とかにしようと思っていたんだけど。普通のプレイリストの長さで、1時間とか1時間10分とかね。でも、よく考えたら、僕が一番好きなものを全部入れて、僕のプレイリストのベスト盤みたいな感じにしようと思ったんだ。だから、僕が最も好きなミュージシャンのほとんどを収録していて、夢中でリストアップしたんだ。これだけ長いと、逆にみんなもリラックスして音楽を楽しめるんじゃないかな?しかもそこにはクールなものがたくさんあるし、おそらくみんなが聴いたことのないもの、聴いたことのあるものそれぞれあると思う。音楽にどれだけ興味があるかにもよるけどね。音楽を沢山聴いてきた人たちは、このプレイリストは少し退屈に感じるかもしれないけど... それほど音楽に夢中になっていない人たちは、「ここにあるものは何も知らない」と思うかもしれないね。そして、その中間にいるような人たちは、「この中のいくつかは知っているけど、知らないのもある」みたいな感じだろうな。
個人的には、自分の好きな音楽について独り占めすることに興味はないんだけど、世の中には他の人があまり知らない音楽が好きと思う人も一定数いるような気がしてて。僕はそんなことはどうでもよくて、自分の好きなものが好きで、それがいい気分にしてくれて、クールな感情を呼び起こしてくれるから好きで、それが理由であまり知られていない音楽を探したりはするよ。マーヴィン・ゲイのキラー・トラックが収録されているんだけど、これは『Troubleman』という映画のサウンドトラックで、「T Plays it Cool」というインストゥルメンタル・トラック曲なんだ。

Q.プレイリストは順番に聴いた方がいい?それともシャッフルしても平気?

いや、シャッフルするなよ。シャッフルボタンには指も近づけないでくれ!(笑)

はっはっは(笑)わかったよ!

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