2023 CREATORS & INNOVATORS ”UPCYCLE CONTEST”



毎年VISSLAが開催しているアップサイクルコンテスト。
今回もサーフライダー・ファウンデーションとパートナーシップを組み、
コンテストを通じて海や環境保護に意識のある皆さんに ”廃棄物とみなされるものを海で使えるものへ生まれ変わらせる” 挑戦をしてもらいました。





2023年クリエーターズ&イノベーターズ・アップサイクルコンテストの優勝者が、ジョシュア・ワイスフェルドであることを発表できてとても興奮しています!

おめでとう、ジョシュア!

VISSLA CEOのポール・ナウデ、サーフライダーCEOのチャド・ネルセン、そして一般の方々による投票の結果、1位はジョシュア・ワイスフェルド、2位はリリースボード、3位は山下修となりました。ジョシュアのモダンなアライアは、改装中の家から回収したレッドウッドを再利用して作られた。ほとんどを再生材で作ったにもかかわらず機能的であり、なにより息をのむほどの美しいデザインに感動とインスピレーションを受けました。

最終選考に残った皆さん、おめでとうございます!皆さん一人ひとりが、私たちに創造と革新に挑戦するためのエネルギーをくれます。
2023クリエーター&イノベーターズ・アップサイクルコンテストに参加してくださった皆さん、ありがとうございました!





入賞 作品紹介

1位 ジョシュア・ワイズフェルド
アメリカ ハワイ

たまたま友人の家が改装中でね、古い資材はゴミ捨て場行きだと聞いたんだ。そこで私はこのコンテストのために廃棄してしまう古いレッドウッドを友人から引き受けて、サーフボードづくりを始めたんだよ。木材はひとつひとつ吟味して選び、サーフェスプレーナーで4面を削った後、接着してクランプで固定し、歪なブランクを作った。プレーナーで削り始めると最初はとても乾燥していてパリパリと音が鳴り響いた。凸凹した部分をカンナで削っていくと、その下に美しく緻密な木目が見えてきた時は感動したね。手作業で何度もシェイプを繰り返し、深いダブルコンケーブを備えたモダンなアライアに仕上げた。木材から何かを作るのは初めてだったから、私にとってこれはユニークな経験だったよ。削る時は木目の節には特に注意したんだ。節は周囲の柔らかい素材とは異なる削れ方をするからね。ロゴにはゴールドフレークを使用して光沢のあるエポキシ樹脂を何層にも塗った。その結果、美しく機能的なサーフボードが完成したよ。




2位 リリースボード
スコットランド グラスゴー

私たちは、ここ数年のボード作りの中で溜まっていたEPSの端材を使用した。リサイクルするにはあまりにも汚れてしまっていたけどね。初めにイメージしたのは、コルクデッキの露出、カスタムのフィンボックス、天然繊維、ツインザーのフィンセットアップ。固定したフォームをすべて接着した後、CADでブランクをモデリングし、それに合うようにボードをデザインしていったんだ。その後、フォームを自作CNCで加工し、整えてからラミネート。デッキの密閉性を高めるためグラスファイバーの端切れをラミネートし、レールの周りにはカーボンの端材を巻き、ラミネーションとホットコートにはサイコミンバイオ樹脂を使用した。ツインザーボックスは、切り落とされた不要なフィンパネルから加工したよ。2枚製作したんだけど、1枚はウッデン・ベニア、カーボン、サイコミン・バイオ・エポキシ樹脂の端材で作り、もう1枚はガラス、麻袋、サイコミンバイオエポキシの端材で作った。麻袋は地元のコーヒー焙煎業者Dear Greenから調達したよ。フィンはCADでデザインして加工したんだけど、この麻袋のグラスフィンは何よりのお気に入りだね。





3位 山下 修
日本 横須賀

SK8デッキの廃材を使って制作。私はサーフィンだけじゃなくスケートボードも大好きなんだ。41枚の不要になったデッキを集め、300ピースにカットして繋ぎ合わせた。小さなピースを接合するプレス機は、友人の家具職人であるハヤセ ヒロタカ氏に借りた。最終的なシェイプは師匠であるカワイ ショウジ氏が多くのアドバイスをくれ、シェイプルームも快く貸してくれた。またボードの強度を上げるための最後の樹脂加工も手伝ってくれたんだ。シングルコンケーブ仕様でサイズは5'7 x 19 3/4 x 1、重さは26.8ポンド。レールにはSK8のテールとノーズキックを使用。5本のストリンガーは廃材のパイン材で作られているよ。





ファイナリスト カレン・ダフィー
バイロンベイ オーストラリア

私の名前はカレン・ダフィーです。オーストラリアのバイロンベイに住む8歳です。このコンテストのファイナリストになれてとても興奮しています。父と私は、地元のビーチで誰かが捨てた古いサーフボードを見つけました。父はボードをシェイプするためのラインの引き直しを手伝ってくれた。道具を使うのは初めてで、作業中は椅子の上に立って手をいっぱいに伸ばしていなければいけなかったのが大変だったんだ。誰かのゴミを、自分が乗って楽しいものに変身させることができてとても嬉しいです。ノーズとテールを細くしてレールをつけたらサーフィンがもっと楽しくなった。また同じようなことをやって今度は友達が楽しめるようなボードを作りたいね。今は次なる作品の素材になりそうな”他人のゴミ”を日々探しています。今回、僕の作品を見てくれてありがとう。




ファイナリスト リック・ロック
アメリカ  

まず、2ピースのグラスファイバー製サーフボードの型を作った。次に、型枠半分の内面に、廃ファイバーグラスとカーボン繊維の布をラミネートした。ラミネートがまだ濡れている間に、廃材/廃サーフボードのフォームとアガベ(植物)を型の中に並べた。その後、真空パックして型に接着する。硬化後、発泡スチロールとアガベを金型のフランジ部分まで水平にする。そして両半分をグラスファイバー布の層で圧縮して接合する。硬化したらボードを型から取り出す。継ぎ目の上にグラスファイバー布を張り合わせる。フィンボックスを取り付ける。ボードはホットコーティングし、サンディングを重ね磨き上げる。私が生み出したこの工程を使えば、サーフボード製造時にでる何百ポンドもの端材や廃棄物が、魅力的な高品質なサーフボードに生まれ変わると信じています。






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